不妊症に対して鍼灸ができること

鍼灸は、人間に本来備っている自然治癒力を引き出し、高めてくれます。

それは=生殖能力や妊娠力が高まるということです。

鍼灸施術により、身体が本来の力を取り戻すことで、妊娠しやすい、赤ちゃんを育みやすい身体へと導きます。

東洋医学では、妊娠が成立しない・継続しないのには、根本原因が必ずあると考え、原因を取り除く治療をします。

気・血・水(津液)やリンパ液、老廃物を滞りなく巡らすことで、全身の巡りや滞りを改善します。そうすることにより、子宮・卵巣の状態は良くなり、良質な卵を作れるようになります。

子宮内膜環境も改善され、フカフカで温かく着床しやすい、流産しにくい状態に整うのです。

鍼灸施術は、一人ひとりの症状に適した経穴(ツボ)にを鍼を刺し、刺激を加えて自律神経を整えることもできます。

 

①婦人科的な不調による不妊

器質的原因:子宮内膜症、子宮筋腫、多嚢胞性卵巣(PCO)など
機能的原因:黄体機能不全、高プロラクチン血症、排卵障害、子宮内膜着床不全など

不妊症の原因がこれらの疾患にある場合、

骨盤の歪みやストレス、食生活の乱れ、冷えなどが重なり、「瘀血」(ドロドロした血液)が作られる状況が多くなり、子宮や卵巣の機能も低下させてしまいます。
東洋医学では内膜症や筋腫は『瘀血』による症状と考えて施術を行います。

病院での治療ではアプローチしにくい子宮の環境も、
鍼灸施術を併用することで血流を増加させ、妊娠しやすい環境にすることが可能です。

 

②整形外科的な不調による不妊

骨盤内には膀胱や直腸があり、女性には妊娠に必要な卵巣や子宮などの生殖器が存在するため、骨盤の環境は妊娠に大きく影響します。

骨盤は周囲の筋肉によって支えられており、これらの筋肉のバランスが崩れると骨盤の歪みにつながり、子宮や卵巣が本来の働きを行うことが出来なくなり、様々な症状を引き起こします。
月経痛・排尿症状・痔・足の冷えなどもこれらの症状の1つです。

鍼灸施術で骨盤を支える筋肉の緊張を緩め、骨盤の歪みを調整します。

そうすることで血流が改善され、本来の骨盤環境に戻り、妊娠する力が高まります。

また、私が骨盤調整ヨガのインストラクターをしているため、ご希望の方には骨盤の歪みを自分で調整できるように指導を致します。

 

③内科的な不調による不妊

女性には月経があり、そのたびに生命のエネルギーである血液を放出します。
それは身体にとって大きな負担です。

様々な要因で内臓の働きが低下してくると、身体はまず生殖器の働きを弱め、生命維持を優先させます。
すると妊娠するだけの機能が発揮できないため、妊娠しにくくなってしまうのです。

これは生命を維持するために「妊娠させないようにしている」状況です。

月経周期と体重の関係は深く、過食や運動不足による肥満や、無理なダイエットや摂食障害で体重が減少しやせ状態になると、月経不順・無月経などの月経異常を引き起こします。

生殖器の働きを正常化するには、まず内臓の働きを正常化し妊娠できる身体にすることが必要です。当院の鍼灸施術で、まず『胃の気』を整えるのはそのためです。

 

④ストレスによる不妊

視床下部はホルモン分泌や自律神経の働きの中枢です。
視床下部で過重にストレスを受けると、自律神経の乱れを引き起こし、ホルモン分泌指令を出さなくなってしまいます。
自律神経が乱れると、不眠・不安・冷え・頭痛・イライラなどの症状が現れ、ホルモンバランスが乱れると、月経不順や排卵障害・不正出血を引き起こします。

これらの不定愁訴は、継続的に鍼灸治療を行うことで軽減していきます。
自律神経を整えることで、ホルモン分泌状態が安定し、妊娠しやすい身体へと導くことができます。

着床障害には免疫状態が関係している可能性もあります。
自律神経の乱れが免疫異常を引き起こし、着床を妨げている可能性があるため、鍼灸施術で自律神経と免疫状態の調整を行い、着床しやすい環境に導きます。

 

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